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ポートレート – Portrait –
第6章 才能の協奏曲
————お願い…来ないで…まだフルートの音が続いて…オケがそのままついていく…ティンパニーの細かな重低音が、お腹に響いてくる…波がどんどん広げられていく…もうだめ…すぐそこまで来てる…これ以上は…だめ…。
するとオケが静まり返り、ピアノが今までにない旋律を早さと強さ、フォルティッシモで奏でていく。その中には真衣の弱点の音もあり、目を閉じていた真衣の体は、ピクリピクリと前から来るピアノの音を受け入れていく。
————KENさん、そんな強く叩かないで…私は…もう…もう我慢できない…。
その力強い演奏は、今までずっとペースを握ってきたピアノが、オケにサインを送る、そんな感じだった。すべてが一緒になる時だ…と。
ピアノとオケが一瞬の静寂の後、その時はやってきた。クライマックス。
オケとピアノが、同じ旋律をこれまでになく力強く、フォルティッシモより強い演奏で、美しく融合していく。真衣の体は前からピアノの音、後ろからオケの音に体を支えられ、背筋をピンっと伸ばしていた。
「だぁいじょうぶぅ…でぇす…こ…こんなの…はじめて…しゅごぉぃ…しゅごぉい…きもち…よかったです…」
するとオケが静まり返り、ピアノが今までにない旋律を早さと強さ、フォルティッシモで奏でていく。その中には真衣の弱点の音もあり、目を閉じていた真衣の体は、ピクリピクリと前から来るピアノの音を受け入れていく。
————KENさん、そんな強く叩かないで…私は…もう…もう我慢できない…。
その力強い演奏は、今までずっとペースを握ってきたピアノが、オケにサインを送る、そんな感じだった。すべてが一緒になる時だ…と。
ピアノとオケが一瞬の静寂の後、その時はやってきた。クライマックス。
オケとピアノが、同じ旋律をこれまでになく力強く、フォルティッシモより強い演奏で、美しく融合していく。真衣の体は前からピアノの音、後ろからオケの音に体を支えられ、背筋をピンっと伸ばしていた。
「だぁいじょうぶぅ…でぇす…こ…こんなの…はじめて…しゅごぉぃ…しゅごぉい…きもち…よかったです…」