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天狐あやかし秘譚
第86章 能鷹隠爪(のうよういんそう)
☆☆☆
【事件解決から3日後】

「おい、もう大丈夫なのか?」
いつもの様子で出勤してきた日暮を見て、御九里が目を剥いた。
「はい!大丈夫です!」

確かにその様子に、変わったところは見られなかった。

事件後、日暮が目を覚ましたのは2日後、つまりは昨日だ。そして、昨日一日かけて、上司である土門が聞き取りをし、今回の事件の全容がやっと判明した、というわけだった。

まず人質であるが、10代を中心として、30名近い女性が拘束・監禁されており、日暮言うところの『赤色』を継続的に摂取させられていたということだった。例の『薬』は一回の摂取ではその効果時間は短いが、継続していると次第に効果時間が長くなる・・・というか、もとの人格が蝕まれ、表に出てこられなくなるという作用があった。

人身売買組織はそれを利用して、海外の金持ち相手に従順なアジア人の性奴隷だと言って売り込むつもりだった、というのだ。

従来のような違法薬物で手籠めにする方法と比べて、色情霊がついている分、しっかりとした反応があり、しかも様々なプレイに対応できる、ということで高値で売れるのだという。

幸いなことに、実際、この方法で『出荷』された女性はまだいなかったということだったが、今回もし、この件が発覚しなかったら何人の女性が毒牙にかかっていたか知れたものではなかった。

組織のことだが、これもまた悪辣だった。

組織幹部である女性が、実は大手予備校の理事を兼ねていたのだ。その予備校に通っている生徒の情報を横流しし、上玉と思われたものに『集中ができる』もしくは『疲れが取れる』サプリメントのモニターになってくれ、ということで『青色』を渡していたのだそうだ。

その子たちに、友人を勧誘させ、勧誘人数に応じて『黄色』を渡していた。『黄色』の方が効果が強いので、すぐに沢山の友達を連れてくるようになったらしい。
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