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天狐あやかし秘譚
第2章 秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)
瞬間、ぽう、とダリの周囲に淡い光が揺れた。

結論を言えば、その黒っぽい何かはダリの身体に触れることはなかった。その前に彼の周りにふわっと現れた燐光に触れるや不自然に曲がり、そのまま地面に突き刺さる。突き刺さった部分がものすごい勢いでえぐれているところを見ると、あれ一つ一つがとんでもない威力を持った攻撃だったようだ。だが、ダリは涼しい顔をして立っている。

「ミケを喰ろうたばかりじゃからな。うぬに勝ち目はないぞ」

そのまま、一歩一歩と異形に近づいていった。異形は押されるようにジリジリと後退する。
ダリを・・・怖がっている?

ダリが右手を胸の前に持ってくる。すると、どこからともなく槍のようなものが現れた。柄は木製でだいぶ年季が入っているように見える。槍先は鈍い光を放っている。

「曲がり神よ、中つ国より、去ね(いね)」

キィィン・・・と澄んだ音がしたような気がした。
ダリがやったことは、単に右手に持った槍を、そのまま左から右に振り払っただけである。

その動きとともに、あまりにもあっさり「異形」の身体が中程から真横にまっぷたつに裂けた。
そして、そのまま、見る間に崩れ去っていく。

「終わったぞ、綾音」
振り返ったダリはいたく満足そうに笑っていた。
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