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天狐あやかし秘譚
第99章 焦眉之急(しゅうびのきゅう)
『綾音様・・・口づけです、キス!キス!!』
う・・・うるさいっ!
胸がものすごくドキドキしている。じっとりと背中や太ももに汗をかいてしまっていて、口の中で舌が張り付いてしまいそうなほどからからになっている感じだ。頬が上気し、ややもすると手も足も震えだしてしまいそうだった。
「綾音」
耳元で囁かれる。困ったことに、このヒロトシさんの声・・・割と私のストライクなのだ。こうして少し低めの声で耳元で囁かれると、それだけでゾクリと背筋が震えてしまう。
「とても肌が綺麗だ・・・いつも・・・そう思っていた」
耳を舐められんばかりの距離での囁きにくらくらしてくる。たまらず目をつむってしまうと、肩を抱かれて、耳元で彼の呼吸を感じて・・・まるで身体全部を包みこまれているような感じになって・・・。
「綾音・・・好きだよ・・・」
言われながら、ぺろりと耳朶を舌先で舐められて、私の身体がビクンと震えてしまう。なんだか腰砕けになってしまって、足腰に力が入らなくなって・・・そのままベッドに押し倒されてしまう。薄く目を開くと、ヒロトシさんの顔が見えた。まだ電気も消していないので、その瞳が少しうるうるしているところまでよく見えてしまった。
また、耳元に口を寄せてくる。
「綾音がホシイ・・・」
ドクン、と心臓が跳ねる。声が、脳に流れ込んでくるみたい・・・。彼の髪の毛の匂い、体温、その全てにドキドキしてしまう。一番は・・・声・・・
私にはどうやら声フェチの傾向があるようだ。これに気がついたのは、ダリに抱かれてからだった・・・。そう、あなたに抱かれて・・・あなたが私を・・・
薄っすらと目を開く。
そこにいるのはダリではなかった。その途端、頭に冷水を被せられたようになる。
う・・・うるさいっ!
胸がものすごくドキドキしている。じっとりと背中や太ももに汗をかいてしまっていて、口の中で舌が張り付いてしまいそうなほどからからになっている感じだ。頬が上気し、ややもすると手も足も震えだしてしまいそうだった。
「綾音」
耳元で囁かれる。困ったことに、このヒロトシさんの声・・・割と私のストライクなのだ。こうして少し低めの声で耳元で囁かれると、それだけでゾクリと背筋が震えてしまう。
「とても肌が綺麗だ・・・いつも・・・そう思っていた」
耳を舐められんばかりの距離での囁きにくらくらしてくる。たまらず目をつむってしまうと、肩を抱かれて、耳元で彼の呼吸を感じて・・・まるで身体全部を包みこまれているような感じになって・・・。
「綾音・・・好きだよ・・・」
言われながら、ぺろりと耳朶を舌先で舐められて、私の身体がビクンと震えてしまう。なんだか腰砕けになってしまって、足腰に力が入らなくなって・・・そのままベッドに押し倒されてしまう。薄く目を開くと、ヒロトシさんの顔が見えた。まだ電気も消していないので、その瞳が少しうるうるしているところまでよく見えてしまった。
また、耳元に口を寄せてくる。
「綾音がホシイ・・・」
ドクン、と心臓が跳ねる。声が、脳に流れ込んでくるみたい・・・。彼の髪の毛の匂い、体温、その全てにドキドキしてしまう。一番は・・・声・・・
私にはどうやら声フェチの傾向があるようだ。これに気がついたのは、ダリに抱かれてからだった・・・。そう、あなたに抱かれて・・・あなたが私を・・・
薄っすらと目を開く。
そこにいるのはダリではなかった。その途端、頭に冷水を被せられたようになる。

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