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天狐あやかし秘譚
第100章 死中求活(しちゅうきゅうかつ)
手も足もガタガタ震えだしそうなのを必死に抑えての、強がりだ。取り憑かれていて、一心同体となっている佐那姫に伝わっていないわけはない。しかし、それでも、佐那は最後には頷いてくれた。
・・・決まり・・・ね。
私はバッグの中から名刺を取り出すと、それを渡して女の子に言った。
「お願い、どうにかしてここから逃げ出して。そして、人がいるところに出たら、この名刺の電話番号にかけて、出た人、誰でもいいから『浦原綾音から名刺をもらった。怪異に襲われている、助けて』って・・・そう伝えて。そしたら後はその電話の向こうの人が、なんとかしてくれるはずだから」
女の子は驚いたような顔をして小さく頷いたけれども、すぐに『お姉さんは!?』と心配してくれる。
大丈夫・・・とはとてもじゃないけど言えない。けれども、このままでは私たち3人とも、あの獣の餌になるのを待つばかりだ。だとしたら、少しでも可能性のある方に賭けるしかない。
私は先ほど拾ったケースから、石釘を数本取り出し、女の子に渡すと土の術式の呪言を教える。
「いい?ここはあの化物の結界の中なの。どこかに境界があるはず。どんなふうな境界かわからないけど・・・とにかく境目があるはずなの。そこにいったら、この釘を地面に刺してさっき教えた呪言を唱えて・・・そうしたら多分、ここから出られるから」
本当は、『出られると思う』というほどのことなのだが、そんな自信のない言い方をしたら帰って心配させてしまう。ここは強がりでもなんでもいいから、自信があるふりをするべきだ。
「お願い・・・あなたが頼りなの!」
闇の獣がジリジリと暗闇からこちらを伺っている。フラッシュの光も次第に効果がなくなってきているような気がする。やっぱり、この光だけであれを押さえ続けることはできないみたいだ。
・・・綾音様・・・準備ができました。
一時的ですが、私が綾音様のチャクラを刺激して、力を高めます・・・
これで、多分、妖魅たちにとっては、朱音殿よりも綾音様の方が『魅力的』に映るはずです。
・・・決まり・・・ね。
私はバッグの中から名刺を取り出すと、それを渡して女の子に言った。
「お願い、どうにかしてここから逃げ出して。そして、人がいるところに出たら、この名刺の電話番号にかけて、出た人、誰でもいいから『浦原綾音から名刺をもらった。怪異に襲われている、助けて』って・・・そう伝えて。そしたら後はその電話の向こうの人が、なんとかしてくれるはずだから」
女の子は驚いたような顔をして小さく頷いたけれども、すぐに『お姉さんは!?』と心配してくれる。
大丈夫・・・とはとてもじゃないけど言えない。けれども、このままでは私たち3人とも、あの獣の餌になるのを待つばかりだ。だとしたら、少しでも可能性のある方に賭けるしかない。
私は先ほど拾ったケースから、石釘を数本取り出し、女の子に渡すと土の術式の呪言を教える。
「いい?ここはあの化物の結界の中なの。どこかに境界があるはず。どんなふうな境界かわからないけど・・・とにかく境目があるはずなの。そこにいったら、この釘を地面に刺してさっき教えた呪言を唱えて・・・そうしたら多分、ここから出られるから」
本当は、『出られると思う』というほどのことなのだが、そんな自信のない言い方をしたら帰って心配させてしまう。ここは強がりでもなんでもいいから、自信があるふりをするべきだ。
「お願い・・・あなたが頼りなの!」
闇の獣がジリジリと暗闇からこちらを伺っている。フラッシュの光も次第に効果がなくなってきているような気がする。やっぱり、この光だけであれを押さえ続けることはできないみたいだ。
・・・綾音様・・・準備ができました。
一時的ですが、私が綾音様のチャクラを刺激して、力を高めます・・・
これで、多分、妖魅たちにとっては、朱音殿よりも綾音様の方が『魅力的』に映るはずです。

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