この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第11章 【第4話 女怪】福善禍淫(ふくぜんかいん)
☆☆☆
「被害者の河西佳苗さんは、先程また暴れ出したようだ。今は鎮静剤で眠っているよ。」
ここは某警察署の取調室。ほんとーに取調室ってなんにもないんですね。殺風景。
私の取り調べは赤城さんが、ダリの取り調べは喜島さんが行っているようだ。ちなみに清香ちゃんと芝三郎は署の女性警察官が面倒を見てくれている、らしい。

「被害者と面識は?」
「ないですね」
「今日、あの橋に行った目的は?」
「不動産屋さん巡りの途中でお昼を食べてたんです。近くの公園で」
「公園から距離があるけど?」
「助けてって声が聞こえて」
「よく聞こえましたね?」
「子どもが聞いたんです。耳が良いんだと思います」
「それで、助けたと?」
「落っこちそうだったんで」
「・・・じゃあ、質問を変えましょう。ここの所、都内で連続して発生している連続女性自殺事件についてなにか思うところはありますか?」
「全く何を言ってるかわかりません」
「何人もの女性が、突然、自殺してるんですよ。脈絡なく・・・。周囲の人は『死ぬ様子なんて見えなかった』と、みんな口を揃えて言う。おかしいですよね?誰かが、自殺を教唆・・・つまりはそそのかした、と我々は見ているんですよ・・・」
「はあ・・・」

・・・・なんか、この応答、よくない気がしてきた。
セリフだけ聞いてると、犯人がすっとぼけているようにも聞こえる。
だけど、だけど・・・ホントなんだもん!

ふう、と赤城が小さく嘆息する。
「ではね、決定的なことを言いましょう。その自殺事案、普通じゃない点が、もう一つあるんです。それはね・・・」

死後、必ず誰かを祟るんです。死んだ、女性たちが・・・・。

「へ?」
「彼女らは自殺の兆候こそなかったが、ある人は人に騙され、ある人は彼氏に振られ、また別の人は出世競争に負け、と何かしら人生のつらい事柄に直面していた。その後に死んでる。そして、死んだ後、彼女らが恨んでいたと目される人、全員が非業の死を迎えるんです。」

なにそれ・・・ホラー・・・。
/172ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ