この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第104章 【第20話 ヤンデレ】一途一心(いちずいっしん)
やはり覇気のなさそうな声で、ため息を漏らすかのように答える。そこから、九条は事案の詳細について確認を始めたが、概ね会議の席で明日香が共有してくれた以上の情報は手に入らなかった。

その後、部屋の中をくまなく霊視してはみたが、呪術の発生源になるようなものの痕跡を見つけることはできなかった。

「その、『怪異』に気づいたのは1週間前とのことですが、その後に遭遇したことは?」
九条の問いに橋本は首を振る。ただ、夕暮れになると、頻繁に悪寒がし、外を確認しないではいられないというのだ。そして、外を見ている時、最初の時ほどしっかりとではないものの、チラチラと曲がり角からこちらを伺っているような女性と思しき影を何度も見ているのだという。

3日ほどもこんなことが続くと、職場にも行くことができなくなったそうだ。そして、この1週間は『夏風邪を引いた』ということにして休暇届を出している状態なのだという。しかし、もちろんこんなことをずっと続けるわけにはいかないから、早く何とかしたいということだった。

事態は思ったより深刻なようだった。
この『悪寒』や『女の影』のせいで、実際に怪異を目撃してから10日程が経ってるが、その間、睡眠や食事はほとんど取れていないらしい。

もしこれが『呪い』なら、効果てきめんだな・・・
そんな風に九条は考えていた。

「あの・・・俺、この後どうなるでしょうか?」
橋本が俯いてポツリと言った。おそらく橋本という男自体は元来は合理的思考の持ち主なのだろうが、その目にしたものがあまりにも不合理であることから対処に行き詰まってしまっているのだろうと想像できた。

もちろん、実際の呪詛である可能性は高い。しかし、この時、九条は別の可能性に思い至っていた。

・・・見間違い・・・?

橋本の証言から、最初の怪異の遭遇はともかくとして、その後ははっきりと見ているわけではない。すなわち、普通の人影を誤認している可能性もあると考えたのだ。

もちろん、怪異が実在している可能性もゼロではないが、今の時点でその痕跡が追えない以上、両方の面から考えていく必要があるというわけだ。

どちらにせよ、少し監視を行う必要がある・・・か。
そうだとしても、まず、この人の精神を安定させる必要があるな。
/1469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ