この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第124章 二転三転(にてんさんてん)
叫ぶように吐き出した言葉に応じ、八握剣が爆発的な力を周囲に放った。その神力の発露はダリが突き出した天魔反戈の切っ先を鈍らせ、スクセに回避の機会を与える。

地面を転がるようにしてダリの槍撃をかろうじてかわしたスクセが闇雲に剣を振り下ろした。

ドンッ!

踏み込みもない、力の溜めもない。にも関わらず、その斬撃は地を震わせるほどの轟音を残し、目の前10メートルほどの森を見えない力で押しつぶした。

「ちっ!」

その力の強大さを察知したダリが回避行動に出るが、一瞬間に合わず、右足をその力に捉えられる。瞬間、ダリの足が引き裂かれるように砕け散った。

「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」

ただ、これだけの力を何の代償もなく使えるわけがない。スクセもまたすぐに二撃目を放つことができず、剣にすがりつくような格好で膝をついていた。

「五段目・・・あの女陰陽師の結界を破った力か・・・」

かつて陰陽師やダリの前で八握剣が『五段目』の力を放ったのは二回。

一回目は疱瘡神との戦いの時。緋紅は五段目を発動し、ダリと土御門の必殺の一撃を容易くねじ伏せ、しかも陰陽寮最強の結界師である大鹿島が張った『玄武盤石厳界』を破壊してみせた。
二回目は死返玉とその適合者である片霧舞衣を取り戻すために、陰陽寮の精鋭が集う中、単身現れた緋紅が全てを吹き飛ばすために発動した。このときは土御門の持つ最強の式神『天乙貴人』の有する『全ての呪的現象を掌握する力』により、その権能を打ち消されていたが、もしそれがなかったら、辺り一帯は更地となっていただろう。

つまり、事実上、五段目の力を防ぐ手立ては、その神力の根本を断つ以外、確認されていないのだ。

現に、ダリが見つめるスクセの身体には凄まじいまでの力がみなぎっている。
ただ・・・

『あの者はあの力を扱いきれてはいない・・・』

ダリはそう見立てていた。それはおそらく、スクセが緋紅と違って、八握剣の適合者ではないことに由来しているのだろう。非適合者がその力を発動するためには、莫大な生命エネルギーを必要とする。その消費に彼女の体がついていってないのだ。

『なら、今のうちにあの剣の方から始末しよう・・・』
/1850ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ