この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第3章 【第2話 狂骨】夢幻泡影(むげんほうよう)

☆☆☆
東北旅行から帰ってきた私「達」は、今月末には追い出される私の部屋にいた。そう、ダリは結局家までついてきたのだった。
もうしょうがないと思い、頭の中で『こいつは置物、イケメンのポスター』と頭で唱えて、無視することにした。ところが、私が眠ろうとすると、ダリも当たり前のように布団に入ろうとする。
「え!?ちょ、まって、一緒に寝る気?」
「ん?嫌なのか?」
さも、心外といった風情だ。
自慢じゃないが、うちは狭い。狭いキッチンに寝室兼ダイニングという非常に日本的な間取りだ。確かに、ベッドはひとつしかないので、ダリが部屋にいる以上、彼が眠るにはこうするしか・・・いやいや、まずいでしょ。
そもそもダリがここにいる事自体まずい。
侃々諤々と議論を交わした結果、ダリは「仕方がないのぉ」と、新たな変化を見せてくれた。
頭の先から足の先まで完全な狐になったのである。(これを『狐モード』と呼ぼう)全身フサフサの金色の毛皮、これはこれで・・・ありかも。・・・ちょっと、可愛い。
別の意味で抱きつきたくなるのを我慢する。
「こうすれば、こちらで丸くなって眠れなくもない」
そんな私の内心の欲望などつゆ知らず、何やら不服そうにダリがくるりとベッドの足元の方で丸くなった。たしかにこれなら、まあいいか。
こうして、私があまりに強固に反対したことで、昨晩、ダリは狐モードで寝てくれていた・・・はずだった。
だが、朝起きたらこうである。
狐神モードのダリが何食わぬ顔で私に抱きついて、すやすやと眠っている。
寝て起きたら、男前が目の前にいて、心臓が止まるかと思った。
東北旅行から帰ってきた私「達」は、今月末には追い出される私の部屋にいた。そう、ダリは結局家までついてきたのだった。
もうしょうがないと思い、頭の中で『こいつは置物、イケメンのポスター』と頭で唱えて、無視することにした。ところが、私が眠ろうとすると、ダリも当たり前のように布団に入ろうとする。
「え!?ちょ、まって、一緒に寝る気?」
「ん?嫌なのか?」
さも、心外といった風情だ。
自慢じゃないが、うちは狭い。狭いキッチンに寝室兼ダイニングという非常に日本的な間取りだ。確かに、ベッドはひとつしかないので、ダリが部屋にいる以上、彼が眠るにはこうするしか・・・いやいや、まずいでしょ。
そもそもダリがここにいる事自体まずい。
侃々諤々と議論を交わした結果、ダリは「仕方がないのぉ」と、新たな変化を見せてくれた。
頭の先から足の先まで完全な狐になったのである。(これを『狐モード』と呼ぼう)全身フサフサの金色の毛皮、これはこれで・・・ありかも。・・・ちょっと、可愛い。
別の意味で抱きつきたくなるのを我慢する。
「こうすれば、こちらで丸くなって眠れなくもない」
そんな私の内心の欲望などつゆ知らず、何やら不服そうにダリがくるりとベッドの足元の方で丸くなった。たしかにこれなら、まあいいか。
こうして、私があまりに強固に反対したことで、昨晩、ダリは狐モードで寝てくれていた・・・はずだった。
だが、朝起きたらこうである。
狐神モードのダリが何食わぬ顔で私に抱きついて、すやすやと眠っている。
寝て起きたら、男前が目の前にいて、心臓が止まるかと思った。

