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天狐あやかし秘譚
第36章 雪月風花(せつげつふうか)
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【雪月風花】四季折々の自然の美しい景色や、それを見ながら詩作したりする風流なさま。
自然の美しさに心打たれて、きゃー!ロマンティック♡、みたいな。
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ダリが妖力で降らせた雪がちらちらと暗い夜空に舞っている。しっとりとした気持ちで環ちゃんを見送った私達は、身体が冷え切らないうちに、と帰路についた。芝三郎は最後まで屋上から離れがたい様子を示したが、『行こう』と誘うと、大人しくついてきた。

明日はクリスマス・イブだ。このまま雪が降り続けば、ホワイトクリスマスになることだろう。それはそれで、大層ロマンチックだ。

いつも明るい芝三郎が落ち込んでいて、なんとなく、ずーんとした雰囲気になっている。芝三郎にせよ、ダリにせよ、それに、清香ちゃんにせよ、おそらくクリスマスというのをよく知らないだろう。よし!ここはひとつ、人間界のクリスマス、というのをこやつらあやかしどもに知らしめてやろう。

帰り道、私は密かに計画をめぐらしていた。
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