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第36章 雪月風花（せつげつふうか）

ジュブっとダリの屹立が引き抜かれる。瞬間、身体の一部が持って行かれてしまったような寂しさと言うか、欠乏感を感じてしまう。

恐ろしいことに、私もまた、いつまでも彼に入っていてほしいと思ってしまい始めているのだ。

「綾音・・・とても、気持ちよかった・・・。もう一度、良いか？」
言うが早いか、ダリが私を横向きにする。そのまま後ろから抱きすくめるようにしておっぱいを愛撫し始める。この体勢は、初めて・・・かも。

そして、そのまま、後ろからずぶぶっと入ってきた。いわゆる後背位を寝ながら行っているような状態になる。身体がぴったり密着していて、心地よいし、入る深さも浅めなので、じんわりとした気持ちよさがある。先程までの嵐のような快感から、一転して、温泉に浸かっているような優しい快楽だ。

ただ、ダリの顔が見えないのが・・・玉に瑕。

ぴくんと彼のものが私の中で動くのを感じる。
「あん♡」
そのかすかな刺激だけで声が出てしまう。顔が見えない分、彼の存在を肌で強く感じる・・・かもしれない。心臓の鼓動が背中を通じて伝わってくる。体温が、呼吸が、そして優しい手の動きから愛が・・・伝わってくる。

ゆっくり、ゆっくり、抜けそうになりながらも、彼の屹立が私の中を擦り上げていく。さっきと違うところに当たっている。

んん・・・気持ち、いい・・・

いつしか私は目を閉じて、全身で彼の優しさと温かさを感じ、包まれるような安心感の中でどんどん高められていっていた。

「あん♡」

キュッと膣が彼のモノを締め上げる感覚。軽く、イッてしまったようだ。
これ・・・なんかいい。ずっとこうしていたい。

でも、ダリは物足りなさを感じたのかもしれない。そのまま私をうつ伏せにし、腰をぐいと上げると、後ろからトントンと突いてきた。後背位・・・バック、というやつだ。

リズムよく突かれると、奥がキュンキュンしてしまう。子宮口が優しくトントンされ、それが降りてきてしまっているのがわかる。ダリの精液を受け入れる準備・・・私の身体、どんどんしている・・・。

とんとん・・・とんとん・・・
じゅぶじゅぶ、じゅぶじゅぶ

淫靡な水音が響く。私は枕に顔を押し付けて嬌声をあげないようにするのが精一杯。そのままダリが腰を早めていく。

ダメダメ・・・イク・・・イッちゃうよ！！