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天狐あやかし秘譚
第38章 応病与薬(おうびょうよやく)
一応、陰陽寮の職員が村の唯一の出入り口である峠道で張っていたそうだ。品々物之比礼の出入りを警戒してのことだった。その職員の報告によれば、この1週間、村に入った人も、出た人もたまたまいなかったとのことだった。

その点は本当に良かった。

「設楽の容態が急変してすぐ、未知の感染症の危険を考えて、保健所、警察、消防なんかと連携して、中類村からの人の出入りをさせんようにしたからよかったようなもんや。その時、一応、住民には外出せんよう促しとったが・・・。田舎の村やし、多分効果は限定的やろな。」

本来なら、対処が分かっている病気だ。住民を避難させたり、全員を隔離検査してしまえばいいのだが、と土御門が続けた。

「それができないんや・・・。疱瘡神が絡んでるとなると、そいつが出てきた場合、普通の人間ではあっという間に病気にされてまう。今、普通の人間が中類村に入るのは危険なんや。とにかく、早よ疱瘡神をなんとかしないと・・・」

中類村の住民は遅かれ早かれ全員・・・死んでしまうんや。

土御門の言葉に、私は事態の重さをようやく理解するに至った。
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