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天狐あやかし秘譚
第4章 霖雨蒼生(りんうそうせい)
はっきり言って、困る・・・。それでも、今日は一日、一緒にいなかった時間が長かった。考えてみれば、ダリと出会ったあの東北旅行からあとは、ほとんど一日中ダリがそばにいる生活をしていた。なので、一緒にいない時間がちょっと物足りないというか、なんというか・・・。

すいません。色々言いましたが・・・正直、一緒に寝たいです。
だって!だって、だって・・・一緒に寝ているだけで、気持ちいいんだもん。
そもそも、この時間にそわそわ緊張しているってことは、私自身がちょっと期待しちゃっているということでもあって・・・。その期待で物欲しそうにダリを見ないかどうかがすごく心配になってしまう。

特にあれがいけなかった。昨日のやつ。裸で一緒に寝たの・・・。あんなにふんわりして、よく眠れたことなんて、この数年、いや、一生を通じてもなかったと思う。

・・・どうしよう。

ダリに悟られたら、絶対になんか言われる。そういうとこだけはものすごく目ざとい。なんだか意識して私を焦らしたり煽ったりして遊んでいるようにも思う。

「こいつ、物欲しそうな目をしている」と思われること、それは・・・避けたい。第一に恥ずかしい。できれば、ダリから強引に迫られて、しょうがなく・・・って感じがいい。乙女として!

そんな邪な思いを顔に出さないように必死に我慢する。パジャマに着替え、ちらっとダリを見る。ダリは物珍しいのか、家にいて特にやることがないときは、よくテレビを見ている。バラエティのような番組よりは、旅番組や紀行番組が好きなようだ。

今は、旅番組で、スペインの光景を見ている。尻尾がすー、すーっとゆっくり左右に揺れているのは、どうやら『興味がある』『面白い』というサインのようだ。

「えっと・・・ダリ?わ・・・私、もう寝るけど・・・」
寝るけど何だ!と心のなかでツッコミを入れる。ああ!どうしても、どうしても物欲しげになっちゃう。
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