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天狐あやかし秘譚
第44章 捲土重来(けんどちょうらい)
そして、そうと決まれば、奴らが来るまでの短い時間でできるだけの準備をする必要がある。奴らの主要戦力はおそらく男陰陽師と神狐だ。女の内の一人は結界を張ったりしていたが、さほど強い力を有しているわけではないし、もう一人に関しては、あの神狐が力を使うための憑坐や使役者なのかもしれないが、戦闘力はほぼゼロに等しい。

ただ、戦闘力ゼロの女の方については、さっき狙ったとき、狐が猛然と反撃してきてしまい、攻略に失敗している。だとしたら、もう一人の女陰陽師を狙うか・・・、いや、いっそうのこと・・・。

「シラクモ、罠を張れ」

多分、物量だけではダメだ。あの二人、特に神狐の方は、一撃でシラクモの虫たちを全て吹き飛ばすだけの力がある。・・・もっと搦手を使わないと勝てない。

俺の合図でシラクモが虫たちを一度裂け目に戻す。そして、新たに罠を張るための虫を召喚した。俺は俺で、真白から手を離さないようにしながら、大地に手をつき、足玉から湧き出す神力を注ぎ込んでいく。少なくとも、100メートル四方くらいには力を伝える必要がある。

あたりにシラクモの『虫』たちが満ち、足玉の神力が十分に木々に行き渡った頃、俺の第六感に奴らの気配が引っかかった。

あと・・・150メートルほどに近づいている・・・

「シラクモ・・・来るぞ・・・!」

シラクモに檄を飛ばしつつ、俺は更に足元の大地に神力を流し込んだ。
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