この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第47章 猪突猛進(ちょとつもうしん)
仮病を使い、足玉の存在を確信した後、あれこれと家の中を調べて、パパが足玉を書斎に隠していることを突き止めた。
また、どうやらママは足玉を15歳になったときから身につけていた、ということも分かった。だから10歳の私はまだ足玉を身に付けなくてもいいのだ。それは裏を返せば、15歳までは足玉がなくても私は疱瘡神にならない、ということだ。

15歳・・・。

こうしている間にも、お兄ちゃんは日に日に弱っていく。
死がひたひたと足音を立てて、迫ってきているかのようだった。

とうとう、お兄ちゃんは私のことを抱くことすらできなくなった。
ただ、私の背中に細い腕を回して、そっとそっと撫でるだけになっていた。

結局、私達、兄妹はどちらかしか生き残れない。
お兄ちゃんは世界で唯一人、私を、真白を見つめてくれた人。
私は、その身に醜い神を宿して、全ての人を病気にする、迷惑になるだけの存在。

どちらが生き残るべきか、・・・明白ではないか。

決心をした。

私は、言った。
『兄様、兄様・・・足玉を持って、ここから逃げて・・・』
『そして、私が15歳になる前に戻ってきて、
 どうか、兄様の手で、私を殺して』
と。
/740ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ