この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第48章 月下氷人(げっかひょうじん)
♡ーーーーー♡
【月下氷人】縁結びの神。転じて、男女の縁の仲立ちをする人のこと。
氷の上から下を見下ろすと、そこに映るのは運命のあなた♡、みたいな。きゃっ♪
♡ーーーーー♡

なんやかや長かった疱瘡神との戦いが終わった。
私達は中類村から離れ、島根県の市街地の大きめのホテルに逗留することとなった。

本来、瀬良や土御門などは、一刻も早く京都支所に戻り、報告書の作成などをするべき、とのことだったが、松江市内に到着した時点ですでに21時を回っていたことと、『わい、疲れた』という土御門の発言とが相まって、取り合えずホテルで一泊し、休息を取ってから京都に向かうということになったのだった。

今回宿泊することになったホテルは、昨日、私とダリが京都で宿泊した高級旅館というほどではないものの、やはりハイクラスであることは間違いないようで、客室は落ち着いた広めの和室、内風呂の他に大浴場と露天風呂を併設しているという豪華ぶりだった。

陰陽寮の力なのか、土御門個人の力なのかわからないが、急な宿泊であるにも関わらず、部屋まで夕食を届けてくれるというサービス付きだった。

部屋割りは私とダリは同室(土御門がそうした)、土御門と瀬良はそれぞれ個室があてがわれていた。一番広いのが私達の部屋だったので、夕食はそこでみんなで食べることにした。配席は、部屋の奥側に私とダリ、入口に近い方に土御門と瀬良が並ぶ形だった。

支配人と思しき人がしきりに平身低頭、土御門におべっかを使っていたところを見ると、土御門はかなりの上客で、機嫌を取っておくのが吉であると判断されているようだった。

土御門も土御門で、そういう扱いに慣れているのか、片手を軽くあげ、『無理言ってすまへんなぁ。平田はん・・・感謝しとるで』などと余裕の表情を見せている。
一体何者なんだ。あんた・・・。

と、まあ、こういったわけで、私達はやっとのことで美味しい食事、温かい宿、そして温泉にありつくことができた。

そして、出された御膳はというと、カニを中心としていて、前菜、海鮮のぬた、カニ鍋、お造り、蟹の天ぷら・かき揚げ、ご飯、カニ味噌汁など、無理を言って出してもらったとは思えないほどの豪華っぷりだった。
/699ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ