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天狐あやかし秘譚
第52章 【第12話 貧乏神】家徒四壁(かとしへき)
「じゃあ、みゆきちゃんも入れてゲームスタートだね!」
改めてルール説明。

ゲームは簡単で、各自が選んだねずみのコマがボードの上を進んでいく。ねずみはサイコロを振って出た目だけ進めて、そのマスにある『チーズ』を得点としてもらえる。ただし、サイコロには『ネコ』の目も用意されていて、その目が出ると、ネコが後ろから追いかけてくるのだ。もし、ネコに追いつかれてしまうとその時点で全てのチーズを失って負けになってしまう。ただ、ねずみはいつでも『家』に逃げ込むことができる。欲張ってチーズをたくさんもらおうとするとネコに捕まる、いつ家に逃げ込むかを決めるのが大事になってくる・・・そんな感じのゲームだった。

みゆきちゃんと清香ちゃんは同じくらいの年なので、大変楽しそうに遊んでいた。芝三郎は、最初は『簡単でござる』とか言ってバカにしていたが、欲張ってチーズを集めようとして、早速ネコに捕まってしまい、最下位の憂き目にあってからは、ものすごく熱中してやっていた。

単純で、かわいい。

こんな感じで、きゃっきゃ遊んでいるうちに、あっという間にお昼の時間になってしまった。

ぐぐーっと芝三郎のお腹が鳴る。
うーん・・・いったんお家に帰ろうかな。

「私達、ご飯食べに帰ろうと思うんだけど・・・。みゆきちゃんはどうするの?お家帰るの?」

みゆきちゃんはブンブンと首を振る。

「私は、こども食堂に行くの!ママもそこにいるから」

こども食堂・・・。ああ、そういえば、児童プラザの上の階にこども食堂があると書いてあった。

「こども食堂はね!ただで御飯食べられるの!私、いーっぱい食べるんだ!」

ただって・・・。ああそうか、そういえば聞いたことがある。
NPO法人とか行政が運営していて、無料だったり低料金でご飯を提供している・・・というやつか。

私が考えている間に、みゆきちゃんがこども食堂の魅力について芝三郎や清香ちゃんに伝えていた。『温かくて美味しんだよ!』『お代わり自由なの!』
それを聞いた食いしん坊二人は、今にも口からよだれを垂らしそうな顔をしていた。

いちおう貧困家庭が対象だと思うけど、私達も行っていいのかな?
まあ、いいや、様子見て、ダメそうなら帰ってご飯にすればいいし。

「二人も一緒に行ってみようか」

すっかり、目がご飯の形になっている二人はコクコクと激しく同意してくれた。
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