この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第54章 和顔愛語(わがんあいご)

もちろん、貧乏神に試合を見せなければ良いのであるが、それでは依頼内容が果たせない。録画したビデオで観戦をとも思ったが、勝負事が好きな貧乏神は『ライブで見たいのじゃ。もう既に勝負がわかってるのを見てもつまらん。儂ゃドキドキ、ハラハラしたいんじゃあ!』とわがままを言う。
それではと、芝三郎から『さすれば敵方を応援すれば良いのでは?』というナイスな提案があったのだが『儂は自分の気持ちに正直に生きていきておるんじゃ』などと抜かしやがる。
こいつ・・・ぶっ飛ばしたい。
そんなわけで、色々試した挙げ句、何ら解決策を見いだせず、困り果てた私は、今日、陰陽寮に来て土御門らに助けを求めた、というわけである。
「せやなあ・・・、なんかいい方法あるか?瀬良ちゃん」
瀬良ちゃん、という言葉に若干頬をひくつかせながら、『暦部門に問い合わせてみます』といったん席を外した。これで土御門たちにもどうしようもないとすると、本当に困ったことになる。
瀬良を待ちながら、あれこれアイデアを出し合ったものの、どれもピンとくるものはなかった。結局30分後、瀬良が暦部門から戻って来るまでの間、ひたすら茶をしばいているだけで終わってしまった。
それではと、芝三郎から『さすれば敵方を応援すれば良いのでは?』というナイスな提案があったのだが『儂は自分の気持ちに正直に生きていきておるんじゃ』などと抜かしやがる。
こいつ・・・ぶっ飛ばしたい。
そんなわけで、色々試した挙げ句、何ら解決策を見いだせず、困り果てた私は、今日、陰陽寮に来て土御門らに助けを求めた、というわけである。
「せやなあ・・・、なんかいい方法あるか?瀬良ちゃん」
瀬良ちゃん、という言葉に若干頬をひくつかせながら、『暦部門に問い合わせてみます』といったん席を外した。これで土御門たちにもどうしようもないとすると、本当に困ったことになる。
瀬良を待ちながら、あれこれアイデアを出し合ったものの、どれもピンとくるものはなかった。結局30分後、瀬良が暦部門から戻って来るまでの間、ひたすら茶をしばいているだけで終わってしまった。

