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天狐あやかし秘譚
第61章 怒髪衝天(どはつしょうてん)
♡ーーーーー♡
【怒髪衝天】激しい怒りを表す言葉。
めっちゃ腹立って、あれ?髪型変わってない?みたいな。
♡ーーーーー♡

宝生前を見て、目がハートになった私だが、自分の姿とされそうになったことを思い出し、顔から火が出るほど恥ずかしくなる。しかし、この姿態を隠そうにも手を動かすことができない。せいぜい、赤らんだ顔をちょっと伏せるのが関の山である。
そんな私のもとに、宝生前が無言で近づいてきて、ナイフで私の手首の戒めを切ってくれる。そして、静かに自分の着ていた上着を脱いで、私の肩にかけてくれた。

くうぅうう!

これこれ、この気遣い!こういうことが自然にできるの!
これこそ、大人の男なのです!
これこそ、男の色気なのです!!

「土門様・・・こいつ、融合体です」
私に恥をかかせまいという心遣いだろう。宝生前は影と私の間に立ち、私に背を向けたまま、そう言った。

融合体・・・つまり、人と怪異が複合している存在というわけだ。実体があるのはさっきから触られて分かっていましたが、まだ人の部分を残しているあやかしだったというわけですね。
「あと・・・反転結界、張っています」
反転結界とは、こういった異界の持っている特殊属性を打ち消す作用がある結界のことだ。それが張られている、ということは、先程まで私の呪力を抑えていた異界の力はすでに失われているということを意味する。

ぺろり、私は唇を舐めた。

「さすが、宝生前さんなのです・・・」

影が脳震盪のダメージから立ち直り、もぞもぞと起き上がろうとしていた。あやかしのタフネスを身につけている『融合体』だからこその芸当だろう。ただ、別に無敵なわけでは無い。ここで食らったダメージは、後ほどあやかしが分離したときに肉体への爆発的な負荷となって返ってくるはずだ。

そんな事はわかっている・・・のです・・・がっ!

私はカッと目を見開く。怒り心頭とはこのことだ。

よくも、罪もない女の子たちを喰い物にしましたね!
よくも、私のこの柔肌に汚らわしい手と舌で触れましたね!
そして、よくもよくも!
マイヒーローの前で、こんなあられもない姿をさらさせましたね!!!

ゆ・る・せ・な・い!
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