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天狐あやかし秘譚
第63章 暗中模索(あんちゅうもさく)

☆☆☆
「今回、瀬良さんたちは来ないんですね」
別に御九里を信頼していないわけではないが、やっぱり私の中では土御門と瀬良に対する信頼が厚い分、不安が残ってしまう。
「はい・・・今回の作戦は先程土御門様がおっしゃったように総力戦です。前回の反省も踏まえて、慎重に部隊を運用する必要があるので、どうしても実行部隊の総隊長である土御門様は中央で指示をする必要が・・・」
そこで言葉を切るが、土御門のお付きであるところの瀬良も同じく中央待機、ということになる、と言いたいのだろうと思う。
「清香ちゃんたちは・・・?」
先遣部隊に選ばれたのは私であるが、当然、私が行って役立つわけもなく、必要なのはダリである。よって、私とダリがいなくなったあと、芝三郎と清香ちゃんの保護者役がまたまた必要になる。
「前回は、九条さんと敷島さんにお願いしました。今回は先遣隊に敷島さんが入ってしまったので、私と宝生前様、敷島さんで交代でお世話をいたします。ホントは土門様も名乗りを上げてくださったんですが、あの方は占部の統括で忙しいですし・・・」
瀬良や宝生前、敷島さんだったら清香ちゃん達も知らない仲ではない。それに、今回は陰陽寮から支給される端末でたまに綿貫亭とビデオ電話をさせてくれる、というのだ。
逆に言えば、それだけの体制を取らなければならないほど先が見えないというわけだ。今日、帰ったらダリと清香ちゃん芝三郎にちゃんと説明しなきゃ・・・私は、そう心に決めた。
土御門からは明日には出発してほしいと言われてしまっているからだ。
「今回、瀬良さんたちは来ないんですね」
別に御九里を信頼していないわけではないが、やっぱり私の中では土御門と瀬良に対する信頼が厚い分、不安が残ってしまう。
「はい・・・今回の作戦は先程土御門様がおっしゃったように総力戦です。前回の反省も踏まえて、慎重に部隊を運用する必要があるので、どうしても実行部隊の総隊長である土御門様は中央で指示をする必要が・・・」
そこで言葉を切るが、土御門のお付きであるところの瀬良も同じく中央待機、ということになる、と言いたいのだろうと思う。
「清香ちゃんたちは・・・?」
先遣部隊に選ばれたのは私であるが、当然、私が行って役立つわけもなく、必要なのはダリである。よって、私とダリがいなくなったあと、芝三郎と清香ちゃんの保護者役がまたまた必要になる。
「前回は、九条さんと敷島さんにお願いしました。今回は先遣隊に敷島さんが入ってしまったので、私と宝生前様、敷島さんで交代でお世話をいたします。ホントは土門様も名乗りを上げてくださったんですが、あの方は占部の統括で忙しいですし・・・」
瀬良や宝生前、敷島さんだったら清香ちゃん達も知らない仲ではない。それに、今回は陰陽寮から支給される端末でたまに綿貫亭とビデオ電話をさせてくれる、というのだ。
逆に言えば、それだけの体制を取らなければならないほど先が見えないというわけだ。今日、帰ったらダリと清香ちゃん芝三郎にちゃんと説明しなきゃ・・・私は、そう心に決めた。
土御門からは明日には出発してほしいと言われてしまっているからだ。

