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天狐あやかし秘譚
第63章 暗中模索(あんちゅうもさく)
「今日は、キヌギヌに先にお館様のおちんちんにご奉仕させてくださいませ」
「あっ・・・!ずる・・い・・・私が・・・スクセがいたします!」

緋紅は黙ったまま二人を手で制するとおもむろに立ち上がり、ズボンと下着を脱ぎ捨てた。下着を脱ぐと勢いよく彼の怒張した陰茎が跳ね上がる。

二人は心得たもので、緋紅が何も言わずとも、我先にと、舌を突き出し、勃起した陰茎に縋り付くように寄ってくる。

「おいおい・・・スクセ、今日は後だ・・・そうだな・・・こっちを舐めろよ」
緋紅はスクセを押しやると自分の背後にくるよう促した。スクセは、押しやられたときこそ、『あん♡』と声を上げたが、そのまま何も言わずに、舌を緋紅のアナルに這わせる。目を閉じて、舌の感覚に意識を集中し、それでアナルのシワの一つひとつを味わうように舐めていく。

一方、キヌギヌは緋紅のペニスを両手で包むように持つと、その先から滲む淫液を舐め取らんとするように、チロチロと舌でくすぐり始めていた。ほろ苦いカウパーの味で口腔内が満たされると、たまらずそれを口に含み、舌で転がし、吸い、頬の裏側で亀頭を擦る。夢中で舐めるあまり、たらりたらりと口の端から飲み込めない唾液が糸を引いて垂れていた。

まだ少女のあどけなさがそこはかとなく残る二人の女に、これほどまでに淫靡な『奉仕』を教え込んだのは、緋紅本人である。最初は男性器を見ることにすら、恥辱と抵抗感を示していたのに、繰り返された快楽調教の末、その舌先すら性感帯になったのではないかと見紛うほど、淫乱な女になっていた。実際、高ぶる愛欲に耐えられなくなったのか、二人は、緋紅のアナルやペニスをしゃぶりながら、右手を自らの陰部に伸ばし、まさぐり始めていた。

緋紅は、それに気づいていたが、しばらく見ないふりをしていた。二人の手が次第に早くなり、自らの慰めによって、快感で震え出したのを見計らって、にやりと下卑た笑いを浮かべる。

「おいおい、スクセ、キヌギヌ・・・誰が勝手にマンコ触っていいって言った?」

ビクンと、二人して肩を震わせ、慌てて陰部から手を引っ込める。緋紅はわざと冷たい目を二人に向け、蔑むように続けた。

「もういいよ、ふたりとも。僕を気持ちよくするより、自分たちが気持ちよくなる方が大事みたいだね?」
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