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天狐あやかし秘譚
第65章 主客転倒(しゅかくてんとう)
《ぐ・・・むぅもも・・・》

ヤギョウが『音』を発した。それは奇妙な音だった。声なのか、呻きなのか、はたまたそれ以外のなにかなのか、が聞こえた。有機体が発する音であることは確かであるが、通常の感覚からすれば、それは何ら意味のある音とは認識できない。しかし、スクセにはなぜだか、ヤギョウが意図していることがわかる。それは、スクセがすでにヤギョウの『領域』に入ったことを意味していた。

『こっちへ・・・』と言っている。

おずおずと進む。再びヤギョウが《ふぐむぅ・・・ぐぐるぅ》と音を発した。その奇妙な音もまた、脳内で理解できる言葉に変換された。

『緋紅から聞いておる。
 おんしが久しぶりの夜伽(よとぎ)だな?』

階(きざはし)の下までたどり着くと、ヤギョウが右手を伸ばし、手招きをするのが見えた。その途端、ぐんと身体が持ち上げられ、スクセの身体は不可知の力によってヤギョウのもとに吸い寄せられてしまう。

あ、っと気づいたときには、ドンとその身体にぶつかり、たくましいヤギョウの腕に抱きすくめられてしまっていた。

《ぐふう・・・づぬ・・・ぐる・・・》

『口取りを・・・』

心に直接語りかけてくるような奇妙な声。『口取り』という聞き慣れない言葉が、フェラチオを意味する言葉だということも不思議なことに分かってしまっていた。ヤギョウはおもむろに立ち上がり、袴の紐を解く。そのまま、座ったままのスクセの前にむわっとした男の臭気がまとわりつくそそり立った陰茎を突き出してきた。その大きさ、カリ首の張り出し、大きく膨らみ、ヌメヌメと妖しく光る亀頭、それらがスクセの眼前にさらされる。

これを・・・舐めろと・・・

緋紅とまぐわっている時の淫靡な様子からは想像することが難しいが、実際のところ、スクセは20歳そこそこのうら若き女性である。もともとの家庭環境の影響もあり、もしも緋紅と出会い『まつろわぬ民』の一員となっていなければ、今でもまだ処女であったかもしれないような人間なのだ。要するに、スクセも、そしてキヌギヌも、男性経験は緋紅とのそれしかないのである。

お館様のより・・・大きい・・・
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