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異世界転移したら王子様付きのメイドになりました
第1章 魔法陣からこんにちは!?
えーと···、私は今目の前で起こっている出来事をパズルのピースを繋げるように考え始めた。まず、私は大学にいたはずで、気が付いたら漫画のような魔法陣が足元に広がって、そこに引きずり込まれて目が覚めたら知らないお城の中へご招待と、ここまでOK?
それで、今時流行りの異世界転移しちゃった···と?
私は頭を抱えたくなった。いや、現在進行形で抱えているけれども。これが発狂せずにいられるか。だって異世界転移だよ?夢だけど夢じゃなかった的なやつだよ?もしかしたら家には帰れない系かもしれないんだよ?てか、私が呼ばれた理由って何だ。
「あ、あの···」
「なんだい?」
「ココハドコナノデショウカ···」
カタコトになってしまったのは致し方ない。キラキラした殿下だか何だかを見れば、素敵な顔で素敵な笑顔を浮かべていらっしゃった。
「そうだね。何処から話そうか···。まず、キミは僕の世話係になる為に呼ばれたんだよ」
「···お世話係?」
お世話係と言う単語に、私はメイドの格好をした自分を思い浮かべた。いやちょっと待て···殿下にお世話する人間なんてお城のメイドさんでじゅうぶんじゃないの?なんでわざわざ異世界から召喚する必要があるの?
「ただのお世話係じゃないよ。ここだけの話、この世界の王族は強力な魔力をその身に宿していてね、それと同等に性欲も強いんだ」
「···つまり、性欲のはけ口だと···?」
「性欲のはけ口、と言うのはちょっと違うけれど、まぁ似たような物かな」
どっちだよ。
この世界に召喚された理由が、それ?私はくらりと目眩を起こしそうになった。