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白昼夢
第3章 SNS
「眠れますか?僕は朝まででもお付き合いしますよ?」
「多分、もう大丈夫だと思います…」
「そうですか…」
高橋と名乗る男はとても残念そうにそう答えた。
私は彼にこう話した。
「今日はありがとう、お蔭で淋しい夜を過ごさずに済みました…」
「そ、そうですか?」
「はい…」
「あ、あの、…」
「何でしょう?」
「あ、明日もメッセージしてもいいですか?」
高橋と名乗る男は明日もメッセージだけやり取りしたい様子だった。
私は別に構わないと思ったのでこう答えた。
「ええ、メッセージなら構いませんよ…」
「あ、ありがとう…」
「じゃ、おやすみなさい…」
私がそう言うと彼もこう言ってきた。
「おやすみなさい、僕は朝まで起きています…」
そう言うと電話は切れた。
高橋と名乗る男は島で民宿を営んでいる様だった。
その後、私は眠れずに朝の5時にベッドから這い出て朝の支度をしたのだった。
この日の夜は全く眠れずに朝を迎えたのだ。