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白昼夢
第4章 電話
「こんばんは…」
そう書いてある。
私は『こんばんは』のスタンプを送った。
古川はこう書いてきた。
「話す?」
私はこの古川のグイグイと押してくる行為に抵抗できなかったし、彼にも興味が益々湧いてきたのだ。
私はすぐにこう返事を書いた。
「ええ、いいわ、お話ししましょう…」
すると、直ぐに古川からLINEに電話が掛かって来た。
「もしもし…」
「小林さん?古川です…」
その古川の声は何となく声が男としては少し高いように感じたし、話し方も女の子の様に感じた。
私の声を聞くと古川はこう言ってくる。
「小林さんて、思っていたよりもとても可愛らしい声なんだね…」
そう言うと電話の向こうで笑っている様だった。
私は良く声がとても可愛らしいと言われることが多かった。
「そ、そう?あ、ありがとう…」
私は少ししどろもどろになりながらそう答えた。
「今、俺、酒飲んでるよ、真理子さんはお酒は飲めるの?」
「え?お酒?」