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白昼夢
第9章 その後
その夜、私は新潟に住んでいる56歳の女子友達である安田香織とLINE電話をしていた。
古川の事を聞いて欲しかったのだ。
電話口で私はこう切り出した。
「香織、今日聞いて欲しい事があるの…」
「なに?真理子?」
「あのね、今日の事なんだけど…」
「何かあったの?」
私はちょっと躊躇したがこう話し始める。
「今日、35歳の男と会ったのよ…」
「え?35歳の人?」
「そうよ…」
香織がちょっと心配した様に聞いてくる。
続けて香織が聞いてくる。
「どこで会ったの?」
「私の自宅よ…」
「え?自宅で?」
「うん…」
私はちょっと力なくそう言った。
香りが聞いてくる。
「で、その人と何かあったの?」
「うん、香織だけに話すから聞いてね…」
「いいよ…」
「その男と、今日、寝たわ…」