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許される条件
第11章 誘い

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「今日は楽しかったぁ・・・」
店を出た後、二人は駅までの道を歩いていた。

彼女の手は当然の如く僕の腕を取っている。
心地良い温もりに、酒の酔い以上に僕はのぼせていた。

ゲームセンターの前に来た時、彼女が言った。

「記念にプリクラ撮ろっ・・・」
「えっ・・あ、あのっ・・・」

返事を待たずに彼女は僕を店の中に連れて行った。
ブースの中で腕を組み、二人で機械の前に立った。

「んぐぅ・・・」
フラッシュが光った瞬間、唇を重ねられた。

「へへへっー・・・」
イタズラな目で笑う彼女に、僕の中で何かが弾けた。

「さ、さやかさんっ・・・」
夢中で抱きしめる僕の肩に顎を乗せた彼女が囁いた。

「ふふっ・・可愛い・・・」
彼女の瞳が妖しい色に染まるのを、僕は気づくことは出来なかった。
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