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School Girl
第8章 再び…そして…
一瞬にして思考が止まる。
視界に飛び込む人の姿が大きくなる程、新たな感情が真希の中で膨らんでいく。
「真希ちゃんどうしたのっ?」
真希の見開いた目に、自らが写り込んでいないと察した恭子の声にも真希は反応しない。
薄い笑みを浮かべたその人物が恭子の背後に辿り着いた時、真希の脚は震えが止まらなかった。
真希の様子に恭子は振り返る。
「あらぁ」
「こんにちはぁ」
真希の視線が向けられていたのは紗耶だった。
度々紗耶の存在を聞かされていた恭子は、何の違和感も感じずに口を開けば、紗耶も猫を被って爽やかに挨拶を交わす。
真希の友達だと思い込んでいる恭子に、上辺だけの笑顔を貼付けて見せる紗耶。
しかし、真希からすれば、目は笑みを浮かべていないのが分かって取れた。
「こんにちはぁ。どうしたのかしらぁ?」
小刻みに脚を震わせる真希の前で、いつものようにノンビリとした口調で接する恭子。
それに対する紗耶の言葉。
脳を恐怖が支配し始めた真希には、二人の会話は聞こえていなかった。