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School Girl
第8章 再び…そして…
真希の腕を引きながら紗耶が向かったのは、真希の家から10分くらいの場所にある平屋の廃屋だった。
廃屋独特の閑散とした雰囲気に加え、中から感じ取れる怪しげな雰囲気が真希の脚を門の手前で止めた。
「ほら、来るんだよっ」
ボロボロの門を通り、真希の背よりも高い塀に沿って進む。
…ここで…何を………
一歩進む毎に不安が高まっていく真希。
紗耶の手中にある画像を思い出すと、逃げ出したい気持ちを押し殺すしかなかった。
欝蒼と雑草が覆い繁った家と塀の間を抜ければ、無人にも拘わらず雑草が踏み倒されている庭らしき場所へと出る。
家の中から人の気配を感じ取った真希の脚が、庭の片隅で止まった。
紗耶は縁側に土足のまま乗って、庭に面したガラス窓を開けて誰かと話している様子だった。
予想はしていたが、改めて紗耶一人だけじゃないと知らしめられた現実。
この現実に真希は逃げたい気持ちを抑えて、不安と恐怖に脚を小刻みに震わせながら立ち尽くすしかなかった。