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School Girl
第8章 再び…そして…
「何してんのよ?
さっさとこっちに来なさいよ」
縁側で靴を脱いで一度家の中に入っていた紗耶は半身を出して、相変わらずの冷ややかな口調で真希を呼んだ。
立ち尽くしていた真希は観念して、胸の前で腕を組んだ儘でおずおずと縁側へと近寄って行った。
掃き出しのガラス窓から覗ける畳はそれほど痛んでなく、誰かが掃除をしたのか綺麗だった。
庭に立ち尽くして廃屋の中を見ると、高校生にも見える男が胡座をかいている。
険しい表情から甘えたような表情になっていた紗耶は、その男に寄り添うように座る。
「この人、アンタも見覚えある筈でしょ?」
男の肩にしな垂れかかり、真希には鋭い視線を送ってくる紗耶。
紗耶に言われて真希は思い出そうとしても中々出て来なかった。
紗耶の派手さに対して、短い髪のちょっと体が大きいくらいで、他に何の特徴もない男。
何故、紗耶がこの男に甘えているのか分からないくらい不釣り合いに見えていた。
「…分から…ない…」
真希はヘタに知ったかぶりをするよりもいいと正直に答える。
「そりゃないよ、真希ちゃん」
真希が靴を脱いで、家におずおずと上がってから今まで黙っていた男が初めて口を開いた。