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School Girl
第11章 とある朝
 
 慌てて椅子から立ち上がったと思えばリビングから姿を消し、再び姿を現せば、その身には制服を纏っていた。

 白いブラウスに深紅の細いリボンを首元に、チェック柄の短いスカート。

 紺色のブレザーを着込んで学生らしい姿へと変化した女の娘は、リビングの扉を開けた儘で言葉を吐き出した。

「お母さん、行ってくるねぇっ」

「あらあらぁ。そんな慌てて気をつ………」

 ノンビリな口調の母親の言葉を最後まで聞いている余裕など無い女の娘。

 マイクロミニとも呼べる程に短く詰められたスカートから太腿も露わに、家から駆け出していった。

「……ふぅ………」

 慌ただしく飛び出した女の娘を見送る母親。

 家の外に出て、スカートを翻しながら小さくなっていく女の娘の後ろ姿を見詰め、軽く嘆息する。

「………………」

 血筋の繋がらない娘を憂いげな視線で見送った母親は、踵を返してはたと立ち止まった。

「………あの娘………。ショーツ……穿いてたよねぇ………」

 慌てて振り返るも、母親の視界の中に女の娘の姿は既に無かった。


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