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School Girl
第11章 とある朝
一クラス当たり三十人にも満たない程度の、然程生徒数の多くない学校。
既に自席に座り、各々雑談に花を咲かせていたクラスメートたち。
廊下から聞こえてくる声に、一様に苦笑を浮かべる。
「ごー」
誰ともなく声を洩らす。
「よーん」
続いて他のクラスメートが言葉を吐き出す。
「さーん」
「にー」
カウントダウンが続く中、廊下からの悲鳴に似た声も大きくなっていく。
「にぇえぇぇぇっ! ま、待ってえぇぇぇっ!!」
「いーち…」
笑みを浮かべたクラスメートの声が揃う。
「も、もうちょっとぉぉぉっ!」
いよいよ教室へと近付いた声。
「ぜろぉっ」
クラスメートのカウントダウンが終了したと同時に、校内に始業を知らせるチャイムが鳴った。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ………」
クラスメートが微笑ましい視線を向けた先。
教室の後ろの扉付近に、息を切らせて両膝に手を着きながら上体を倒す女の娘の姿があった。