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School Girl
第12章 カノジョ
電車を乗り継いで着いた先。
「……この駅…だよねぇ」
数ヶ月前まで真希が利用していた、学校の最寄り駅へと降り立った恭子。
疎らな人影しか見当たらない駅前に佇むと、そこから伸びる道路を見据える。
学校とは反対側の地域はそれなりに栄え、狭い道路を挟んで様々な商店が建ち並んでいた。
…取り敢えず……一回見てから………
ゆっくりと歩みを始め、両脇の店舗を覗き見ながら進む。
真希が着ていた制服と同じような制服を着た女の娘を見付ければ、脚を止めて凝視する。
頭に浮かぶ姿と明らかに違えば、僅かな落胆を胸にして歩きだす。
…そんな簡単にいかないのは分かってたけどぉ…
真希の友達だったという紗耶。
数回見た事があるだけの体格の良い女の娘。
友達だったというだけで他に何の情報も持たない恭子は、度々この地を訪れては、その姿を闇雲に捜していた。
…あの娘と遊びに行ったから………
…絶対…あの娘が何か………
いくら時間が掛かろうとも、捜し出す気力を持ち続ける恭子。
時折向けられる視線を気にする事も無く、脚を動かし続けていた。