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School Girl
第12章 カノジョ
「そういえばぁ……もう…大丈夫ぅ?」
「えっ!? …あ…あぁ……」
恭子が視線を送った先をなぞった八百屋が、理解したように言葉を吐き出す。
「一体…何ヶ月前の事だと……。もう気にする必要は無いっスよ」
自らの股間に視線を注がれ、八百屋は苦笑を浮かべる。
八百屋の的確なツッコミ。
「あ……そ、そうよねぇ……あはは………」
恭子は気不味く表情を強張らせて、渇いた笑みを溢す。
「あは…はは………」
何とも言えない雰囲気に八百屋も釣られて笑うものの、その雰囲気が払拭される訳も無かった。
二人しかいない狭い八百屋に、渇いた笑い声だけが流れる。
「……あ…そ…それじゃ……」
異様な空気に堪えられなくなった恭子。
本来の目的を思い出して、通りへと踵を返した時だった。
‘ガタッ’という衝撃音と共に、ドサドサと物が落ちる音。
僅かに気が逸っていた恭子の脚が陳列棚に当たり、並べられていた野菜は土間へと転がっていた。
「あらあらぁ………」