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School Girl
第12章 カノジョ
自然と歩みも遅くなり、校舎の角を曲がればいよいよと思えば、更に鼓動は速まっていく。
…ホントに……真希が……
……もし…そうなら………
あんな事やこんな事や………
もしかしたら…ああいう事だって………
不意に脳内で開演された妄想劇場。
どんどんと過激化の一途を辿る妄想に真希の脚は止まり、両手を仄かに赤らんだ頬に添えては恥ずかしげに顔を振る。
「あ……こんな事してる場合じゃなかった………」
一頻り妄想を堪能していた真希は不意に我に返る。
ドキドキと速まる鼓動を感じながら校舎の角を曲がれば、その視界には校舎裏の光景が飛び込んできた。
「あっ………」
植樹された一本の大樹。
その傍に置かれた木製のベンチの傍に落ち着かない様子でウロウロとしている男子の姿を見付け、真希の口から微かに声が洩れた。