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School Girl
第12章 カノジョ
突風が真希の脚を撫で付けた瞬間に溢れた悲鳴。
慌てて腕を動かす真希よりも早く、短いスカートはヒラリと裾を翻した。
真希の悲鳴を耳にするよりも早く、瞬時に状況を把握した男子の視線の動きは目を見張る物があった。
「えっ…? あ…あの………」
眼鏡越しに飛び込んできた光景に顔を赤らめる男子。
見たものが信じられないとばかりに戸惑いながら口を開く。
「え、えっと…あの……そ、そのね………」
男子の反応に、その目に映った光景を察した真希は、捲れたスカートを両手で押さえる。
「あ…いや……その………
いくら真希…さんが……あ…あの………」
赤らんだ顔を向けられ、一層戸惑いを隠せない男子。
しかし、少しでも真希のダメージを軽減させようと口を開くが、それが逆に、確実にスカートの中が見えた事を実証していた。
「ち、違うのっ。違わないけど、ま、真希は…ね……そんな………」
そんな態度に真希の言葉もしどろもどろとなり、グダグダな雰囲気が二人を包みだす。
「………」
「………」
そんな微妙な空間。
自然と二人の口から言葉が吐き出されなくなり、沈黙だけが辺りに漂い始める。
「で、でも……まさか………真希さん………」
そんな沈黙を打ち破ったのは、赤らんだ表情の男子の声だった。