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School Girl
第14章 フタリ
「あは…は……。朝から…た、大変…だったね……」
「ホントだよぉ…。いい加減諦めてくれれば良いのにぃ……」
引き攣った笑みを溢すシンの横で、真希は頬を膨らませてプリプリと怒りを現していた。
「ま、まぁ…真希さんだから…仕方ないんじゃ…」
「何で真希だとダメなのぉ?
他にもネタになりそうな娘なんていっぱいいるのにぃ」
宥めようとするシンの言葉も効かず、箸を咥えた儘で真希は頬を膨らませ続けた。
「しっかし…」
そんな怒りも、辺りを見回す事で鎮静化していく。
「何か…真希のせいで……ゴメンね……」
途端にしおらしくなった真希に、慌てだすシン。
「あ、いや……。ボクも人気無い方が落ち着くから……」
宥めるシンの言葉だったが、真希の眉尻は済まなそうに下がるだけだった。
やたらと動向をマークされるようになった真希。
何処に行くにも好奇の視線を向けられ、それから逃れるように校舎を飛び出した。
「でも…シンくんにも…迷惑………」
「あ、ぼ、ボクはそんな………」
元より全校生徒の注目の的であった真希。
そんな渦中の人物と噂されているシンもまた、好奇の視線を向けられるようになっていた。
そんな二人は苦労して昼食の場所に選んだのが、人気の無い校舎裏の、更に倉庫小屋の裏側の日の当たらない場所であった。