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School Girl
第14章 フタリ
 
「ふぅ………」

 漸く胸まで水中に浸かり、安堵する真希。

 クルッと体を捻れば、思惑通りにシンは腰まで浸かっていた。

「そ、それにしても……凄いね………」

 一方のシンは相変わらず真希を凝視出来ずに居たが、雰囲気を壊すまいと口を開いた。

「う…うん……」

 シンが言わんとしている事を察した真希。

 その顔はほんのりと赤らんでいる。

「いくら会員制とは言え……」

 男はブーメランパンツが当たり前の様な姿。

 女はマイクロビキニでも生地が多いと思われそうな姿ばかり。

「お母さん…誰からこんなトコの………」

 色気が充満する屋内プール。

 場違い感が増幅するだけの空間で、二人は顔を赤らめながら戸惑い続けていた。

「ま、まぁ…。初めてのデートだし……た、楽しみましょ」

「う、うんっ」

 普段はオドオドとした感じのシン。

 それでもリードしようとする行動に、真希の表情は思わず綻ぶ。

 差し出されたシンの手を抵抗なく掴めば、周囲からの視線を忘れるかのようにはしゃぎ始めた。

 それから僅かの後だった。

「ねえねえ」

 シンの声とは違う背後からの声に、真希は振り返った。
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