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School Girl
第14章 フタリ
茶髪に痩身長躯でいくつものピアスを身に付けた、いかにも軽い男。
「な、何ですか」
全身を舐め回すような視線で見下ろしてくるその男に、真希は戸惑いながら答える。
「いやさぁ…。さっきからお嬢ちゃん見てたんだけどさぁ…。
ぶっちゃけ、そんなガキより俺と遊ばね?」
舌舐めずりをしながら見下ろす軽い男。
真希の体を品定めするように視線を向けたかと思えば、背後に居るシンには鋭い視線を向ける。
「け、結構ですっ。彼と遊んでるから間に合ってますっ」
キッパリと拒否の態度を示す真希。
シンは、初めて公衆で自分を彼と呼んだ事に感動しているのも束の間だった。
「そんなだっせえヤツよりさぁ。俺の方がぜってえ良いって。
それに、俺ならお嬢ちゃんのそのスケベな体……満足させてやるよ?」
ニヤニヤと笑みを浮かべて近寄った男の腕が真希へと伸びた。
「や、止めろっ」
今まで真希の背後に居た筈のシンだったが、ザブザブと水を掻き分けて真希の前へと立ち塞がる。
「何だぁてめぇ……」
凄みを増した男の視線と声。
「か、彼女は……今…ボクと………」
何時もの物怖じした口調。
オドオドとしながらも、両手を広げて真希の前から退く事はなかった。
カタカタと微かに体を震わせるシンの背後で、真希は恐怖に口元に指を宛がいながらシンの背中を見詰めていた。
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