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School Girl
第14章 フタリ
 
「あー……寿命…縮まった………」

 溜息混じりに言葉を吐き出すシン。

 その脇を微笑ましい笑みを浮かべてペタペタと歩く真希。

「一体…どうなるかと……」

 未だに体を微かに震わせながら、シンはプールサイドを進む。

「でも、結果的には良かったんだからぁ」

 そんなシンに対して、今まで以上に距離を詰めるような素振りを見せる真希。

 それは、並んで歩く距離が縮まっていた事が現していた。

「でも…まさか……」

「だよねぇ………」

 シンの言葉を先読みした真希の言葉に、シンは頷きながら歩み続ける。

「あの黒服のお兄さん………」

「まさか、スーツ着た儘でプールに現れるとか………」

 真希に言い寄っていた軽い男を、何処からともなく現れた黒スーツの男。

 給仕をしていたのは知っていたが、まさかスーツを着た儘でプールにも現れるとは思っていなかった。

「あの男も、それなりに喧嘩慣れしてそうだったけど…」

「あっという間に連れてっちゃったよねぇ……」

 信じ難い光景を目の当たりにして会話を続けていた二人。

 しかし、シンの表情は徐々に曇りだしていった。

「でも…ボク……。結果的に…真希さん……守れなかった…よね………」

 不意に立ち止まって顔を俯かせるシンだったが、その姿を見詰める真希の表情は穏やかなものだった。

「もおっ。何言ってんのぉっ」
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