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School Girl
第14章 フタリ
 
 グイッと左腕が引き寄せられたかと思えば、肘に感じる柔らかさに驚愕の表情を隠せないシン。

「ちゃあんと、シンくんは真希を守ってくれたでしょおっ」

 体を震わせながらも、前に立ちはだかってくれたシンの姿。

 それだけでも、真希の中ではシンに対する印象は鰻登りだった。

 顔を僅かに赤らめながら見上げてくる真希に、シンの鼓動が速まる。

「で、でも、結果的にはあの黒服のお兄さんが……」

「でもぉっ。来るまではシンくんが真希を守ってくれたのに変わりはないんだよっ」

 豊満な胸の形が歪に変わる程にシンの左腕を抱き抱える真希。

 その様子に恥じらう素振りは微塵も無かった。

 そんな真希の姿に、シンの意識は後悔よりも肘へと集まっていた。


…薄い水着一枚越しに…
…あの真希さんの…爆乳が…肘に………


 視覚だけでしか堪能出来なかった真希の豊満な胸。

 その感触を肘に感じれば、思春期真っ盛りのシンの思考は情けなさなど吹っ飛ばしていた。

「ほらほらぁ。気を取り直して楽しまなきゃぁ」

 胸を押し当てている自覚も無い儘に、真希はシンの腕を抱き抱えたて歩きだす。

 そんな二人の姿は、最早カップルに見られても違和感の無い親密さを醸し出していた。
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