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School Girl
第17章 ココロとカラダ
 
 ピリリッと電子音が真希の耳に届く。

 しかし、それに対して、真希は何の行動も見せなかった。


…真希なんて………


 シンと女の声が聞こえなくなってから公園を駆け出し、当ても無く歩き続けていた真希。

 一度携帯を取り出してディスプレイを見れば、表示されていたのはシンからの着信。

 見た瞬間に脚を止めて肩を跳ね上げたものの、折り返して連絡をする事は無かった。

 鬱々とした雰囲気を纏った儘、グルグルと思考を混乱させて歩く。

 周囲の空気はすっかり夜のものとなり、家路を急ぐ会社員たちと時折擦れ違う。

 俯きながらトボトボと歩く真希の姿に、彼らは怪訝な視線を向けるものの、あっという間に過ぎ去っていく。

 ただでさえ、日中も人気の余り無い寂れた地域。

 それが夜ともなれば家路を急ぐ僅かな人影を除けば、出歩いているのは真希の他に姿は皆無に等しかった。


…こんな…えっちな女………
…シンくん…嫌だよね………
…あの女の人と……仲良く………
…でも…もしかしたら………
…あの女【ヒト】……お姉さんとか…妹とか………
…でも…やっぱり………


 人気が無い事が幸いして、思慮深く俯いていても、何もぶつからずに歩き続けていた真希。

 その脚は、更に人気が無くなってきても動いていた。
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