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School Girl
第17章 ココロとカラダ

この場には、真希以外の人影は無かった。
声を掛けられたのは明らか。
…こんな時に………
鬱々としている時に声を掛けられ、更に気分を落としていく真希。
普段から小柄ながらも減り張りのある体に肌も露わにしている姿だけに、寂れた地域であってもナンパはされた事があった。
体中に纏わり付く、舐め回すような視線で見下ろしながら軽い口調で話し掛けてくる男たち。
下心が丸見えの男たちを、いつも軽くあしらって通り過ぎる真希。
…何でこういう男ばっかり………
ナンパとは無縁の純朴なシンの顔が思い浮かぶ。
「ねぇねぇ、カノジョさぁ…」
相変わらず軽い声が背後から掛かれば、更にシンの顔が思い浮かんでくる。
…シン…くん………
…真希…ナンパ…されてるよ………
…真希…ヤられちゃうかもよ?………
オドオドした表情のシンに、その気も無いのに悪戯に問い掛ける。
更に困惑の表情を見せる、脳内のシン。
「ちょっとさぁ…ヒマしてるんだけどさぁ」
想像の中のシンが見せる表情に、真希の表情が僅かに綻びを見せていれば、執拗に男から声が掛かる。
「もおっ。今ちょっと忙し……い………」
想像を遮る声に苛立ちを覚えた真希。
振り返って男を見れば、口から吐き出された言葉は勢いを失っていった。

