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School Girl
第17章 ココロとカラダ
 
…シンくん……じゃないよね………


 言葉を呑んだ真希の眼前に立っていた男。

 男が纏うその雰囲気に、真希は困惑する。


…背だって全然違うし…
…眼鏡もしてないし………
…やっぱり…ジロジロ見てるし………


 いつもなら、嫌悪感を露わにする男の視線を気にする余裕は無かった。

 軽い男から滲み出てくる雰囲気が、シンに感じている雰囲気とそっくりだった。

「うひょおっ。カノジョ…凄いねぇっ」

 ボタンを二つ程外して開けさせたブラウスの、胸元から覗く深い胸の谷間。

 小柄な体躯に不釣り合いな程に育った豊満な胸とその谷間を目の当たりに、男の軽い声は驚きの言葉を吐き出した。

「何か、スカートもすげぇ短いしさぁ…。カノジョもしかして………」

 見た目には二十歳を越えている軽い男の視線は、制服姿である真希の体を舐め回していた。

 明らかに下心丸出しの男。


…違う……シンくんじゃない…
…違う男【ヒト】の筈なのに………


 男から吐き出される軽い言葉。

 それを耳にすればする程、声までがシンと同じものだと聞こえてくる。


…シンくんはこんな場所に居ない筈………
…シンくんはこんな軽い男じゃ………
…でも……シンくん………


「そんな体見せられたら堪らないわぁ……。だからさぁ………」

 男を見詰めて困惑し続けていた真希の細い肩を男の手が掴んだ。
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