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School Girl
第17章 ココロとカラダ

「あっ……ちょっ………」
真希が体を引かれた衝撃に、言葉を吐き出したのも束の間だった。
瞬く間に視界に広がる暗闇。
「ちょ、ちょっとぉっ」
「良いから良いからっ」
傍らにあった工事中の雑居ビルの中へと連れ込まれた事に困惑の言葉をあげる真希だったが、男は軽い口調で真希を更に奥へと連れていく。
「断らないカノジョもホントはその気なんでしょぉ?」
「ち、違っ……か、考え事してたから」
中肉中背の男の力の前に、真希は為す術もなく脚を動かされる。
「そんな嘘言わなくて良いからさぁ…ほらほら………」
「だ、だから…っ………」
勝手知ったるような足取りで、工事中のビルの中を進む男。
強い力で強引に階段を上がり二階の壁際へと連れられれば、窓を嵌め込む予定の外壁の開口からは暗い景色が望めていた。
「ほら、ここならさぁ…。タップリ愉しめるし、声だってよぉ………」
ニヤニヤと笑みを浮かべながら吐き出された男の声を、通過していく電車の走行音が掻き消した。
「ちょ、ちょっと………」
再び向かい合った男の雰囲気と声。
シンには無かった強引さ。
シンの雰囲気と声がカラダを求めてきている。
…だから…この男【ヒト】はシンくんじゃないのに………
犯される雰囲気であるのは分かっていながら、真希の体は逃げようとしない。
「良い声で…啼かせてやるからさぁ………」
シンの声が呟いたと同時に、真希の胸はドキッと跳ねた。

