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School Girl
第18章 揺らめき
 
「……そう…だったんだね」

「まさか、真希さんの友達に見られていたとは思いませんでしたよ」

 戻ってきたシンに意を決して尋ねてみれば、黒縁の眼鏡を掛けた顔に苦笑を浮かべて見せたシン。

 友達が見たと嘘を吐き、姉だと苦笑を浮かべて答えたシン。


…シンくん……
…真希……真希…は………


 身内ならシンの親しげな口調も理解できた。

 そうだと思い切れなかった真希は自らのカラダを他の男に許し、剰え、与えられた快感によがり狂った。

 ベッドの縁に腰を下ろし、スカートの裾から覗く太腿の上で揃えた、真希の小さな掌がギュッと握り締められる。

 顔を俯き気味に言葉を吐き出す真希に、シンは怪訝な面持ちで口を開いた。

「ま、真希…さん? どうか…したの?」

「う、ううんっ。…な…何でも…ない」

 微かにビクッと肩を跳ね上げながらも言葉を返す真希。

 その作ったような笑顔と途切れ途切れの言葉に、シンの表情は浮かないものへとなっていく。

「何だか…最近………。真希さん…様子がおかしいって…みんな………」

 シンの言葉に、更に表情を引き攣らせる真希。

 ただでさえ、学校では注目されていた存在。

 肉欲に溺れた浮気を気にして過ごす真希の雰囲気の変化に、誰となく気付いていたのだった。


…普通にしてた筈なのに……
…やっぱ…どっか…おかしかったのかな………
…それで…家に呼ばれた…?


 シン以外の人の気配を感じられない家。

 両親への挨拶の線が無くなった今、真希に思い付くのはソレだけだった。


…でも…シンくん……
…真希は…もう………


 対面して床に座るシンに、罪悪感を感じ続けている真希。

 伏し目がちの真希の様子に、シンが再び口を開いた。

「真希さん……何か…あった?」
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