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School Girl
第18章 揺らめき
「ふぅんふぅんふぅん……」
暢気に真希は鼻歌混じりにキッチンへと立つ。
対面式のキッチンの反対側には、後を追ってきたシンがソワソワと落ち着かない面持ちでソファーに座って真希の様子を伺っていた。
「ほ、ホントに真希さん……。い…良いんですか?」
「大丈夫だってぇ。家庭科でも失敗した事無いからぁ」
怪しげな根拠を口に出して胸を張る真希に、シンの不安は膨らんでいく一方だった。
「取り敢えず…適当に使っちゃって大丈夫?」
「あ…は、はい。足りなかったら買いに行きますし………」
母親のエプロンでありながら肌も露わにした真希が着ければ、ドキドキと鼓動を速めるシン。
時折夢に見た光景に照れ臭さを感じながらも、エプロン姿の真希をジッと目で追っていた。
「ちょ、ちょっとシンくんっ。何か…やりにくいんだけどぉ………」
流石に凝視し過ぎたせいか、苦笑を浮かべる真希の言葉に、シンは慌てて顔を逸らしたのだった。
そんなシンの態度にクスッと軽い笑みを溢した真希。
…これくらいで赦して貰おうなんて思わないけど……
…でも……やっぱり真希は………
再び手元に視線を落とした真希の表情は陰りを帯びていた。