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School Girl
第5章 母娘【オヤコ】
 
「しかし…本当に見付けられるとは………」

 ただ何と無く見当をつけて向かっただけで、まさかの一箇所目でビンゴ。

 自分のツキの良さに舌を巻いた啓太だったが、そうしている間も真希は嬲られていた。

「おっと……。喧嘩は苦手だし……相手も女だから、気が引けるけど………」

 幼馴染みが痛め付けられている光景を見逃せる訳もなかった。

 腕っ節の弱さに自信があるだけに、内心ではビクビクしながら近付いていった。

 しかし、強面である事が功を奏してか、睨みながら二言三言話しただけで逃げてくれた。

 残された後には、気を失った幼馴染み。

 数年振りに見た幼馴染みは、更に女らしく発育していた。

 思わず網膜に焼き付けたが、慌てて隠すと家まで送り届けた。

 相変わらず、年齢不詳な彼女の母親に幼馴染みを引き渡し、暗くなった夜道を宛てもなく歩く。

 嬲っていた相手が手にしていた物。

 アレが何を意味しているのか、思い付くのは容易かった。


…別に正義感を振り翳す訳じゃないけど………
……アイツをこれ以上泣かせる訳には………
…それに…今日の俺はツイてる筈………


 根拠の無い自信に身を任せて、幼馴染みを嬲っていた、見覚えのある女を捜し回った。


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