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School Girl
第6章 白衣
顔を俯き気味にした儘で、視線を周囲に向ける。
ソファーが二脚並んだだけの狭い待合室には、真希の他に患者が数名。
いずれも、お年を召した方達ばかりであった。
更には、朝から嫁や婿の事でああだこうだと不満のぶつけ合い。
まるでお年寄りの集会場と化している待合室の雰囲気に、真希の気分は落ちる一方だった。
…たいした傷じゃないのに…
…さっさと帰りたい……
待合室に居るお年寄りに何人患者が居るか分からない。
既に受付を済ませただけに、帰るという選択肢は頭に無かった真希。
どれだけ待たされるか分からず、真希は小さな病院の待合室でゲンナリしながら待つしかなかった。