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School Girl
第6章 白衣
一人、また一人と診察を終えて帰っていくお年寄り。
しかし、一人帰れば新たな患者が来院し、結局待合室の人口密度は変わらずにいた。
そんな中で、延々とお年寄りに囲まれて待ち続ける真希。
待ち始めてから一時間以上が経過した時だった。
「霧島さぁん。霧島真希さぁん」
二部屋ある内の一つしか使われていなかった診察室。
今まで閉ざされていた診察室の扉が開かれ、真希の名前が呼ばれた。
…はぁ……やっとかぁ………
…どうせ傷なんてたいしたことないんだし……
…早く終わるよね……
待っている間も、ソファーと擦れても僅かにヒリヒリする程度。
そんな軽傷で病院に来ている事に恥ずかしさを覚えながら、診察室へと脚を踏み入れた。